心理学者ケン・ウィルバーは、著書「無境界」の中で、次のように語っています。
・我々の抱えている問題は、すべて時間に関連したものである。悩みとは常に過去と未来に関したもので、過去の行いを嘆き、その未来の結果を恐れる。罪の意識は過去と不可分に繋がっており、落ち込みや悲しみ、後悔による苦悶をもたらす。
・我々は、現在の瞬間をおそらく、1、2秒しか続かない過ぎ行く現在、やせ細った現在と感じている。言い換えれば、現在の瞬間を境界付けられた限られたものと感じている。
・記憶としての過去、予期としての未来が常に現在の体験であることがわかれば、この瞬間の前後にある境界は吹き飛ぶ。
つまり、「一なるもの・ワンネス」という概念は、自己の内側と外側を区別する空間の境界を取り去るだけでなく、「過去、現在、未来」という時間の境界を取り去ることも含んでいると思います。
・さらに、物事に対しては、有名な中国の故事「人間万事塞翁が馬」や「禍福はあざなえる縄のごとし」など、「一喜一憂」することなく、それに「幸不幸」、「善悪」などの判断をするのは「主体である自分自身の問題」と捉えるべきと思われます。
・また、スワミ・シバナンダ は著書「ヨガと心の科学」で、「外界には振動と現象だけがある。事物そのものの中に快・不快はない。すべては心が創造して知覚する、心の魔術である。喜びと悲しみ、快・不快をもたらすのは、事物に対する思いなのである。心の想像力と惑わしの力が勢力を握った結果である。」と語っています。
・したがって、チャクラの導きで内面の自己を通して物事を見つめて、その瞬間を平常心で乗り越え、過去への後悔と未来への悩みを引きずることなく、物事をポジティブに捉えることに心掛けたいと願っています。